うつ病日記

うつ病で2018年秋から休職中

2019年7月15日火曜日

就寝時刻:25時半

起床時刻:10時

 

体は眠いが気分はすっきりした感じで目が覚める。まだ楽しさの余韻が残っていて気分が軽いのだと思う。カフェで朝食を食べる。ダラダラと過ごし15時頃お昼を食べ、図書館とカフェへ。

 

『うつの医療人類学』を読む。

 

うつの医療人類学

うつの医療人類学

 

要約はしづらい。ディティールが面白い。

日本のうつ病の捉え方が生物–心理–社会の三項のうちの生物–社会に寄っている(ストレスを原因とするうつ病の発症という考え方、それに対して職場環境をコントロールすることの要請など)、それゆえ日本でのうつ病の医療化は(欧米のそれと異なって)個人の過剰の自己責任を強調する弊害に陥らず済むという話は面白い。リワークに対しても、生物–社会的なうつ病の捉え方に対して、主体的・心理的側面を補完すべく認知行動的アプローチを導入している点、しかしそうした認知行動的アプローチが互助的に行われ環境に対する批判性を損なわせないという点で好意的に評価している。

総じて日本のうつ病をめぐる見方、うつ病に対する取り組みの独自性を割と好意的に評価し、欧米中心的な見方に対峙させようとしている。欧米の治療文化の行き詰まりの一つのオルタナティブとして機能している面があるという形で、西洋の先進性というドグマを批判する。

ただ、当事者として読んで何か感動するかと言うと、そうでもないと思う。苦しみから解放されたいとか治りたいとか治るべきだとか、そういう価値観から距離を置いている。目から鱗が落ちる以上に、冷めているように感じてしまった。うつ病とは何かということ、うつ病に対してどうすればいいのかという話は、全然出てこない。もちろん、そういう本として読むべきだという話。

 

いい気分になって精神的余裕ができたとき、それをケチケチしようとか、後悔しないように後先気にせずパーっと使おうというのではなく、増やすように使うのが大事なのかもしれない。一時期できた精神的余裕が時間と共に消えてしまわないうちに次の予定を入れてしまう、それで気分を上げる、つないでいく。そうやって生きていきたい。そうしないとしんどくなる。